久しぶりに秋葉原へ行った。
秋葉原は変わってしまったと思う。
なんというか、街がお洒落になっている。
それはオサレ、みたいな揶揄の表現ではなく。
落ち着いたお洒落だ。
垢抜けたともいえるかもしれない。
確かに
「あー、あの人オタクだろうな…」
って人はいるんだけど、
「うわー!オタクだー!!」
みたいな人がいなくなってしまった。
路上でアニメの缶バッチをたくさんつけて談笑する男の子たちは手にコーヒーの入ったカップを持っていて。
手をつないでメロンブックスに入っていく男女カップル。
ゲームセンターにヘッドホンをつけて入っていく大学生くらいの男の子。
普通に美人な客引きのメイドさん。
どこかみんなオタクの要素があるんだけど、うむむ、うまく言い表せないのだけど。
オタク「ライフ」がオタク「カルチャー」になってしまったみたいな感じがする。
先日こんなニュースがあったけど、そういった現象の象徴かもしれない。
秋葉原のゲーマーズ本店のでじこが消えて免税店の広告に・・・:萌えオタニュース速報
わたしが通ってた頃は、もっと「臭い立つ」ような街だった。(リアルな意味でもw)
こんなにもオタクの人たちが垢抜けてしまった理由はふたつあると思っている。
ひとつは、オタクの着るファッションが垢抜けたこと。
ちょっと前までオタクの人が軒並み着ていたユニクロやしまむら。
商品開発を頑張ったんだろうね、今は垢抜けてしまってる。
どこで服を買っていいかわからずに適当なところで服を買っても、そこそこのお洒落になってしまう。
もうひとつは、オタクを楽しむ人たちの層が厚くなったことだと思う。
みんなひとつやふたつはアニメを観ていて、好きなマンガがあるのが普通の時代だ。
隔絶された世界だったオタク界は、もはや趣味と地続きになっている。
趣味を極めるタイプの人はもはやみんなオタクだ。
そんなこんなで、秋葉原に集ってた人たちはみんな垢抜けてしまい、結果としてお洒落で落ち着いた街になってしまった。
文化としてのアキハバラが「生き方」から「趣味」になってしまっていったのと反対に、土地としての秋葉原は「趣味」から「生活」に帰って行ってしまったように思う。
いい意味でも悪い意味でも、千代田区に飲まれてしまったのだと思う。(まあ秋葉原自体は台東区なんだけど)
久しぶりに行った秋葉原は
「あー、なんか住みやすそう……住んでみたい……」
という感じを受けた。
さすがにあの辺りは家賃が高くて手が出ないけど、この間から『仮想引っ越し』が趣味になってしまっているわたしはいつものごとく
「シェアハウスなら安いのでは!?」
と思い、調べてみた。
平均5万2444円也。
実際安い。
「秋葉原に住んだら、とら行ってメロブ行ってホワキャン行ってアニメイト行ってまんだらけ行って…」
みたいなことを昔は考えてたんだけど、今は
「わ~、住みやすそう」
みたいな感じ。
わたしも秋葉原も、大人になってしまったのかもな。